重曹を使って行う掃除のことを一般的に重曹掃除と言います。主婦向けの番組や雑誌でよく特集されていますので、聞いたことがある方は多いでしょう。
一般的に市販されている洗剤には、風呂用洗剤、食器洗い洗剤等さまざまな種類がありますが、これらの合成洗剤は、体に有害で環境を汚染する合成界面活性剤が多く含まれています。重曹をお掃除に使う最大のメリットは、万が一くちに入れてしまっても食べられるので安心、安全だということです。身近にあるこのようなエコロジー素材を掃除に利用すれば、安全な上にたくさんの種類の洗剤が必要なくなります。ではなぜ重曹で掃除ができるのでしょう?
重曹は、研磨作用・中和作用・水をやわらかくする軟水作用・消臭吸湿作用・発泡膨張作用の五大作用を特徴としており、それを利用して掃除ができるのです。
重曹はやわらかい結晶で、おだやかな研磨作用があります。また、弱アルカリ性なので、酸を中和することができます。多くの汚れや油は脂肪酸という酸性物質でできているので、重曹によって中和され、簡単にふきとれる水溶性物質に変わります。また、重曹は水をかたくするカルシウムやマグネシウムなどの金属イオンをはさみ込んで、その影響を減らし、より軟水に近づけます。さらに、消臭・吸湿作用にもすぐれています。日常出合うほとんどの悪臭は酸性なので、弱アルカリ性の重曹はそれらを中和し、消すことができるわけです。また、重曹は、酸を中和するときに二酸化炭素の細かい泡を発生するので(発泡作用)、このはたらきを活用すると、排水パイプの中やタイルの目地など、手の届きにくい部分の汚れを浮き上がらせ、きれいにすることができます。
重曹は研磨、中和、発泡、軟水、消臭という様々な特徴を生かし、お風呂掃除にも使うことができます。
お風呂の排水口って、湯垢などでぬめっていて、掃除するのがイヤですよね。重曹なら流し込んでおくだけでOKです。重曹1カップと酢半カップ、塩1カップを排水口に流して、15分ほどそのままにしておきましょう。その後、お風呂の熱いお湯を排水口に流せばすっきりします。
お風呂の床などには、頑固な湯垢などの汚れが付きがちです。そんな頑固な汚れには、レモンの絞り汁をかけて、30分ほどそのままにしておきましょう。その後、重曹を湿らせたスポンジにつけて、こすってみてください。そして、よくすすいで乾かしましょう。頑固な汚れでも、結構取れるはずです。
また、バスタブの汚れにも使えます。スポンジを湿らせて重曹をつけ、バスタブをこすりましょう。重曹の研磨作用で汚れが落ちます。その後は、通常の掃除どおりよくすすぎましょう。できたら拭いておきます。残り湯に重曹を入れ、時間をおいてから軽くこするだけでも湯垢が簡単におちます。一晩浸けてから洗うと簡単です。シャワーや鏡などの硬いものの汚れも、同様の方法で汚れが取れます。入浴剤としても使えるので、お風呂に入りながらのお掃除にも、安心してお使いいただけます。さらに、沸騰したお湯に重曹を加えて化学変化を起こさせた重曹溶液を作れば、即席の風呂用洗剤になります。スプレー容器に入れた重曹溶液をカビの目立つところに吹きかけて放置し、乾燥するのを待ってから流すと、カビによる黒ずみもすっきりとれます。黒ずみだけじゃなく、赤カビも消えます。
重曹は洗濯機の洗濯槽掃除にも使えます。洗濯機の内側の汚れ落としに、週に1回の重曹掃除をしましょう。洗濯機の内側の掃除には、ペースト状の重曹を使って掃除します。スポンジに重曹ペーストをつけ、洗濯機の中の汚れをこすり洗いし、水で軽く洗い流した後、仕上げに拭き取りましょう。
また、洗濯槽も時には洗う必要があります。洗濯槽の裏はカビだらけ。そのままの洗濯槽で洗濯すると衣類にカビがつき、皮膚炎や喘息のもとにもなってしまうそうです。洗濯が終わったら洗濯槽のフタはあけておいて乾燥させる等、日頃から気をつける必要がありますが、それでも付いてしまう頑固な汚れ。でもこれを洗濯槽のお掃除をプロのお掃除屋さんに頼んだ場合、1万円以上かかるとか。洗濯槽を取り出して行う完璧な掃除ですが、決して安くはないです。ぜひ安くて安全な重曹を使いましょう。
洗濯槽のカビ予防には、重曹とお酢を使って掃除します。まず、洗濯層に水をはり、酢2~3カップ入れて1時間ぐらいおく。次に、弱水流でから洗いし、酢水を流します。最後に、重曹の粉を洗濯槽に満遍なくふりかけておきます。重曹の粉は、次に洗濯するときまでおいておき、洗濯物を入れてそのまま洗濯しても大丈夫です。重曹は洗濯時の洗剤としても使えるので、掃除プラス洗濯をすることができます。洗濯物をきれいに洗いあげるコツは洗濯機を清潔に保つことなので、月に1回はカビ予防に、重曹掃除をしておきましょう。
油汚れに強い重曹は、換気扇の掃除に大活躍。日頃の簡単な掃除から、大掃除の際の本格的な掃除にまで使えます。
日頃のお手入れには、重曹スプレーと雑巾を使います。まず重曹スプレーをふりかけて、スポンジで汚れをこすって浮かび上がらせてから、熱湯で固く絞った雑巾で汚れをふき取るだけ。このお掃除方法は汚れがひどい時は不向き。週に1~2度の簡単お手入れとしてお勧めです。
きれいに掃除したいときは、重曹、石鹸水、アクリルたわし、雑巾を使います。まず換気扇を分解し、換気扇の上に重曹を軽くふりかけ、熱湯で固く絞った雑巾で汚れをふき取ります。ふき取り後、アクリルたわしに石鹸をつけてがんこな汚れをこすり落とし、最後にきれいに洗い流します。分解できない部分は、アクリルたわしに石鹸水と重曹をつけて、汚れをこすり落とし、最後に熱湯で堅く絞った雑巾で汚れをふき取れば完了です。
汚れのひどい時の掃除や大掃除には、小麦粉、新聞紙、重曹、石鹸水、牛乳パック等でつくったヘラ、アクリルたわし、雑巾を使いましょう。換気扇を分解して、新聞紙の上に置きます。分解した換気扇の上に小麦粉をまんべんなくふりかけて油が浮いてくるまで待ちます。油が浮いてきたら、ヘラで汚れをこそげ落とし、熱湯で固く絞った雑巾で汚れをふき取ります。汚れがひどい部分には更に重曹をふりかけて、アクリルたわしで汚れをこすり落とし、熱湯で固く絞った雑巾で汚れをふき取ります。分解できない部分は、アクリルたわしに石鹸水と重曹をつけて、汚れをこすり落とし、最後に熱湯で堅く絞った雑巾で汚れをふき取ります。

たとえば台所の掃除。目を離していた隙に焦げてしまったフライパンやお鍋。どの洗剤でも落とすことのできなかったお鍋のしつこいコゲが、重曹を振り掛け、水を加えて火にかけ、 しばらく煮た後、数時間放置するとカンタンに落とすことが出来ます。ステンレス製品やコップには、濡らしたスポンジに重曹を振りかけてコップを磨いて。重曹ならば、ステンレスやコップを傷つけません。重曹には水と油をなじませる作用があるので、油汚れ落としはお手のもの。シンクには粉のまま重曹をふりかけ、湿らせたアクリルたわしで軽く磨くだけ。